レジ釣銭金の不足が発生したときの対応と、補填方法について。

抑止力のあるオペレーション

レジ釣銭金不足の補填は、誰が行うべきか?

こちらでも書いた通り、自動釣銭機の導入がない限り、レジ金の過不足はヒューマンエラーで発生します。

もし、レジ金の過不足発生をご存じ無ければ、
・レジ金が不足したままになっている
・現場で補填されている

のどちらかです。

レジ金が不足したままになっていないように、
定期的に釣銭金在高の確認は行うべきでしょう。

では、現場で補填されているなら良いでしょう。
と、むしろそれを当然と考えていると危険です。

リスクとして、
・労働基準法16条に抵触する可能性がある
・スタッフのモチベーションの低下が想定できる
が、考えられます。

→労働基準法のお話はこちら(外部サイト)

自分の過去経験談

釣銭金過不足がとにかく多く出た
、店舗の責任者をしていた時のお話です。

多い時で1万円のレジ誤差。5千円もまれに発生。
小銭の過不足は半月に1~2度は発生していました。

1万円のケース、二度ありましたが、
一度目は自分が現場不在、店長と折半で支払い。
二度目の同じく自分が現場不在も、上司に報告して折半。

その他諸々含めると、トータルで〇万円は、
自分の判断で自己補填しています。

「過不足」なので、もちろんプラスの時もあります。
プラスになった時が一番危険なのですが、
(お客様から余分に貰っているので)
現金の渡し間違いはデータから追いかけることができないので、
プラス誤差は、レジの中で次回に不足した際の補填金としてストックされていました。

実はこれは私の知るところ、自動釣銭金の導入されていない系列の、
他店舗でも同じように行われていました。

 

不正に繋がった事例

そんな中、ある店舗でレジ金不足の際に、
売上金をマイナスにして不足分を補填していた
という事例が発生しました。

経緯や詳細は割愛しますが、
単純に言えば、慢性的にレジ誤差が出ていて、
不足分の補填を店長が行うことが嫌になった
というのが実情です。

しかもどうやらレジ誤差が発生した際には、
同じく慢性的に不正が行われていたようで、
この際の処分は、店長とその上の統括店長がそれぞれ減給一ヶ月という処置で終わったのですが、
肝心のなぜ不正に至ったのか?に言及はなく、
(上層部も察していたのだと思いますが)
また改善がすぐに入ることもありませんでした。

上記の、スタッフのモチベーションの低下が、原因で発生した不正です。

 

解決策は・・・

もちろん、ヒューマンエラーを極力無くす。という店舗での努力、
トレーニングや教育は必要不可欠ではありますが、
それでも出てしまうレジ釣銭金不足に、オーナーとしてどう対処しますか?

結論、一番早いのは自動釣銭機の導入です。
レジ金誤差への対策として一番いい方法です。
前述のお店はその後しばらくして、
自動釣銭機が導入されました。

ただ導入したくても、コスト面で導入に至らない、
レイアウト上、設置出来ないケースもあります。
その場合、どうすればいいか?

 

レジ釣銭金過不足の申告は面倒くさい。と思わせる。

結論をいうと、現場のヒューマンエラーは
すべて会社の責任】とします。

しかしながら、簡単にミスを認めてはいけません。
「あー、レジ誤差出ちゃったなー。」
と軽い気持ちで申告されないためにも、
申告は、徹底して面倒臭い方法であるべきです。

 

・レジ誤差は過不足全て申告させる
・申告時は【顛末書】を記載させる
大事なのは、
プラスの時にも申告させること
そして申告時に顛末書を書くとき、
現金会計の内容を一つづつ
誰がどのテーブル会計を、幾ら預かって、
5W1Hに則り【全て】書き出してもらう
そして問題点と改善策を合わせて記載する。

当然、うる覚えや、全く覚えていないケースもあるでしょう。
ですが、必ずその過不足が出た当日中に記載することをルールとし、
その顛末書をもとに、

・会計オペレーションは改善の余地がないか
・担当しているスタッフへのトレーニングや教育は充分だったか
・不正の可能性はないか

を、精査した上で、補填するという手法がおススメです。

面倒くさければ、不正に扱われることも少なくなりますし、
また、同じ様に顛末書を書かなくて済むように行動することになります。

但し、現金会計を全てと書きましたが、
それこそオープンからクローズまでの現金会計すべてを確認することがないように、
レジ金在高の中間計を行うことが、オペレーションとして徹底されているかを確認してください。

顛末書を書く時間も、勤務時間として計上されてしまいます。

例えばランチタイムが終わった時点での中間計や、
ディナーもピークを超えた辺りで行っていると、
調べる範囲が狭められます。これは実際、
リスクヘッジで自分が行っていた事です。

やり方はそれぞれの事情があるでしょうから、
ぜひ御自身の会社の背景にあわせて考えてみられてください。
大事なのは、

会社として、個人に補填はさせないという考えを示したうえで、
それでも、補填は面倒くさく、簡単ではない方法がベターです。
是非、現場に落とし込んでみられては如何でしょうか。

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